宿泊施設向けIoTソリューションでデータ駆動型サービスを実現

◆開発概要

本システムは、宿泊施設においてゲストの満足度を高めることを主な目的として開発されました。
具体的には、各客室に設置されたタブレット端末やロビーに配置されたデジタルサイネージを通じて、気象情報や環境データをリアルタイムで提供することが可能です。
このような情報提供により、ゲストはその日の服装や活動計画をより効率的に立てることができます。

弊社が担当した開発範囲は、外部APIから取得した気象情報と、PLC(Programmable Logic Controller)から取得した環境データ(IoTデータ)を基に、施設内で特に快適に過ごせるエリアを算出・予測する機能です。
この情報は管理コンソールで可視化され、またAPIを通じて外部にも提供されます。この機能により、施設運営者はゲストに対して更に付加価値の高いサービスを提供することが可能となります。

◆お客様からの要望

1. 外部APIによる「気象情報」の取得
2. PLCからの「環境データ(IoTデータ)」の取得
3. 取得データに基づく「快適エリア」の推薦
4. データの閲覧・管理が可能な「管理コンソール」の提供
5. データ提供用「WEB API」の設定

◆要望に対する開発内容

本プロジェクトは多数のベンダーとの連携が必要であり、そのためにはスケジュール調整を何度も重ね、遅延がないよう細心の注意を払いました。
このような協調作業がスムーズに行えた結果、プロジェクトは計画通りに進行しました。

◼︎気象情報

定期的に実行されるバッチ処理により、外部サービスから気象情報を取得します。
この情報はデータベースに保存され、後に分析や表示に使用されます。
気象情報には、天気だけでなく、気温、湿度、風速、花粉情報なども含まれています。

◼︎環境データ(IoTデータ)

PLCから収集された環境データは、AWS IoT Coreを通じてリアルタイムで取得します。
このデータもデータベースに保存され、快適エリアの算出に使用されます。環境データには、気温、湿度、風速、照度などが含まれます。

◼︎快適エリア

気象情報と環境データを組み合わせ、独自のアルゴリズムにより快適エリアを算出・予測します。この機能はゲストにとって非常に価値のある情報となります。
また、この情報は季節や時間帯によっても更新され、常に最新の状態が保たれます。

◼︎管理コンソール

認証済みの管理者は、データの閲覧、登録、更新、削除が可能です。
また、データはグラフやリストで可視化され、施設運営者が容易にデータを解析し、運用戦略を調整することが可能です。
このコンソールは直感的な操作性を持っており、特別な研修なしにも容易に使用することができます。

◼︎WEB API

RESTful設計に基づくAPIを提供し、クライアント側でのデータ取得が容易になります。
セキュリティ対策も施されており、安全なデータ通信が可能です。
このAPIは高い拡張性を持っており、将来的に新しい機能やデータを追加することも容易です。

 

当社は、IoT技術を駆使して、お客様に真に価値のあるソリューションを提供しています。  
私たちは、お客様のニーズを深く理解し、使いやすく、効果的なシステムづくりを心がけております。  
何かご不明点、ご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

※注釈

– PLC(Programmable Logic Controller):工業用の制御装置です。
– AWS IoT Core:Amazon Web ServicesのIoTデバイス向けサービスです。
– RESTful:API設計の一手法で、ウェブ上でのデータのやり取りの標準です。

詳細

開発期間 約4ヶ月
担当区分  設計、開発、運用・保守
プロジェクトメンバー 2名

 

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